病は氣からと言われ、氣の持ちようによって良くも悪くもなる、負の念(マイナスの思考・感情)に浸り続けると病を作りだし悪くなっていくということですが、氣というのはエネルギーであり、単に心のあり方だけを意味するのではないと思うのです。すべての物にそれぞれ固有の氣があり、日々口にする食べ物、飲み物、着る物、身の周りの物、周囲を取り巻く物(環境)の氣の影響ついても考える必要があります。南方で出来る甘い食べ物は冷やす氣(エネルギー)を持っていて、実際に食べる人のからだを冷やします。自然からかけ離れた人工的な食品添加物、合成繊維、環境汚染物質の氣を毎日取り入れていると、その物質固有の氣の影響を受け、からだも次第にバランスが崩れて病んでいきます。これが本当の「病は氣から」の意味だと思います。有害な物質が心身を蝕むのは、その化学的な作用よるものだけではないという事です。表向き健康に良いとされていても、生態系全体にとって必ずしも良くない物は、氣の面から見ると好ましくない物があります。生薬はその成分の薬理作用だけでなく、生薬の持つ氣が崩れた心身のバランスを整えることで薬効を発揮するものと私は考えています。