季節外れの冷え

立夏を過ぎ、日中の気温は平年並みかそれ以上であるのに、朝晩に限っては涼しく時に肌寒いくらいの日が続いていますね。冷えというと専ら冬の寒い時期の症状と思われがちですが、寒気を体内に入れないよう皮膚が締まっている冬の時期よりもむしろ、体内の熱を放散するよう皮膚が開いてくる春以降に、季節外れの寒さに見舞われて寒気が体内に侵入し、冷えによる症状を訴える方がおられます。一見冷えとは縁のなさそうな体格の良い30~40代の男性にも見られます。症状としては背部~腰部の痛み、下肢背側のつっぱるような痛みで、経絡で見ると痛みは太陽膀胱経に沿って現われており、膝裏の委中というツボやアキレス腱近くの大鍾というツボを押すと痛みのあることが多いようです。腰に負担のかかる動作や姿勢が発症のきっかけになることもありますが、その場合でも背景にからだの冷えが潜んでいます。この冷えが原因の腰や下肢の痛みには、消炎作用のある(すなわち体を冷やす)湿布や鎮痛剤は無効かむしろ逆効果で、熱めのお風呂に入ったりカイロ等で温める方が楽になります。漢方治療では体を温める作用のあるお薬を使います。

地球に感謝

土から草木が生まれ、虫、獣、人はその草木を食べて生きています。肉食の虫や獣も草食の虫や獣を食べて生きていますので、元を辿れば地上の生き物はすべて土によって生かされていることになります。私達も含めすべての生き物は地球の土、水、氣で出来ていて地球の分身であり、地球に生かされているのですね。地球環境や他の生き物の命を犠牲にしながらどこまでも経済を優先し続けるのは、自ら命の元を絶っているのと同じではないでしょうか。私達の日常生活も一つ一つの行為を見直してみると、何もかもが人間中心になっていて、自然環境に対し汚し放題やりたい放題をし続けています。何よりもまず足元の地球を大切にし、感謝しなければならないと思います。

人の中心の臓

人は誰でも東洋医学で言う五臓(肝・心・脾・肺・腎)のどれか一つが弱く、その一番弱い臓がその人の中心であり生まれつきの体質を表しています。肝が中心の人、心が中心の人、脾が中心の人、肺が中心の人、腎が中心の人と、五種類の人がいます。病もまた中心の臓に絡んで現れやすいようです(注:東洋医学で言う臓は西洋医学の臓器と同じではありません)。脾が中心の人は夜更かし朝寝坊タイプ。甘い物好きで胃腸が弱く、なかには冷たいものを飲むとよく頭痛がするという人もいます。ちなみに私は早寝早起き、晩にはやる気がなくなる肝中心の人で、新緑の時期が一番好きです。

避けるべき食べ物1

保存料等の添加物が多く含まれている食品。コンビニやスーパーで売られている加工食品の成分表示に必ず目を通しましょう。梅干しおにぎりのようなシンプルなものでさえ、信じられないくらい沢山の添加物が入っていて、本当にびっくりします。店頭に並び売れ筋商品となるには、米、塩、梅干し、海苔だけではいけないのでしょうか。添加物の中でもカタカナ表記された成分は要注意です。また保存料はその特性上、菌の増殖を抑えるものですので、たとえ少量であっても毎日摂り続けると腸内細菌がダメージを受けない筈がありません。腸内環境の悪化は免疫の低下を招き、すべての病の元とも言えます。

桜・楓新緑

先日の雨と強風で下の花はかなり散りましたが、上の後咲きの方はまだしっかり花を付けています。今年はいつまでも気温が低く、花もちが良いようです。